鹿島港の概要

鹿島港

地域の発展を先導する工業港「鹿島港」

鹿島港は、日本を代表する工業生産拠点となっている鹿島臨海工業地帯の中央部に位置し、原材料や製品の海上輸送基地として重要な役割を担っています。
近年、東関東自動車道の開通などにより鹿島港の利便性がより向上し、取扱貨物量は6,500万トンを越えています。それにともない東京湾岸に立地していた企業の鹿島への移転も増加し、コンビナート群が形成されています。さらに、平成23年5月には「国際バルク戦略港湾(穀物)」に選定され、日本の物流の一大拠点としての役割が期待されています。

鹿島港開発の経緯

現在の鹿島港の位置する、鹿嶋市・神栖市の沿岸部は、かつては「鹿島砂丘」といわれる厳しい自然条件の下、細々と農業・漁業が行われている地域でした。
昭和30年代に入り、高度経済成長期を迎えると、全国的に港湾取扱貨物量の激増、入港船舶数の増加、船舶の大型化に伴う港湾の混雑や船舶出入りの渋滞が始まりました。
そこで、東京湾内の諸港に代わり得る港湾建設可能地を求めていた国と、鹿島地区の開発を推進する茨城県において方針が合致したことから、昭和36年9月「鹿島臨海工業地帯造成計画」(茨城県)が策定され、昭和38年4月に重要港湾の指定を経て、港湾計画が正式決定、昭和40年11月整備が開始されました。
この整備事業は10万トン級の大型船舶が入港できる掘込式港湾を中核に、2000ヘクタールの工業地帯、330ヘクタールの商業地帯、4000ヘクタールの住居地帯を造成することを目標とした一大国家プロジェクトでした。
現在、鹿島臨海工業地帯は、石油化学、鉄鋼、飼料、木材など約160の企業が立地する日本最大級のコンビナートに発展し、鹿島港は平成23年5月国際バルク戦略港湾(穀物)に選定されています。

昭和37年頃撮影

昭和37年頃撮影

昭和44年撮影

昭和44年撮影

平成31年撮影

平成31年撮影

沿革

1963(昭和38)年 4月 重要港湾に指定される。起工式
1965(昭和40)年 11月 中央航路掘込み開始
1968(昭和43)年 9月 南航路浚渫、神之池埋立開始
1969(昭和44)年 6月 第1船入港
8月 関税法に基づく開港となる
10月 検疫法に基づく指定港になる
1973(昭和48)年 8月 植物防疫法に基づく指定港になる
1975(昭和50)年 7月 港湾運送事業法に基づく指定港になる
11月 南公共埠頭一部供用開始
1989(平成元)年 7月 南公共埠頭-10m岸壁供用開始
1990(平成2)年 6月 家畜伝染病予防法に基づく検疫指定港になる
1992(平成4)年 2月 南公共埠頭多目的クレーン供用開始
6月 鹿島港南物流センター完成
1993(平成5)年 港湾計画改訂
1994(平成6)年 2月 北公共埠頭建設着手
1996(平成8)年 9月 東南アジアRORO船航路開設(1997年10月航路廃止)
1997(平成9)年 10月 中国定期コンテナ航路開設(2002年1月航路廃止)
1999(平成11)年 2月 北航路掘込み開始
4月 台湾・香港・東南アジア定期コンテナ航路開設(1999年8月航路廃止)
10月 韓国定期コンテナ航路(2000年5月航路廃止)
2002(平成14)年 11月 北公共埠頭一部(-10m岸壁,1バース目)供用開始
2004(平成16)年 8月 北公共埠頭一部(-10m岸壁,2バース目)供用開始
2006(平成18)年 2月 北公共埠頭一部(-10m岸壁,3バース目)供用開始
2月 北公共埠頭ガントリークレーン供用開始
2007(平成19)年 港湾計画改訂
2008(平成20)年 8月 定期コンテナ(内航フィーダー)航路開設
2011(平成23)年 2月 韓国・中国定期コンテナ航路開設(2011年3月航路休止)
3月 東日本大震災発生
5月 国際バルク戦略港湾(穀物)に選定
12月 港湾計画一部変更
2012(平成24)年 7月 港湾計画一部変更
2013(平成25)年 4月 外港公共埠頭一部(-14m岸壁(暫定-13m)、1バース目)供用開始
2016(平成28)年 7月 韓国定期コンテナ航路開設
9月 定期コンテナ(国際フィーダー)航路開設
2017(平成29)年 12月 定期コンテナ(国際フィーダー)航路増便

 

鹿島港の主な立地企業

鹿島港の主な立地企業

 

~日本初の洋上ウィンドファームの実現に向けて~ 鹿島港洋上風力発電事業

  • 2012年7月、鹿島港の港湾計画に 「再生可能エネルギー源を利活用する区域」が位置づけられた。
  • 2012年8月、茨城県は事業予定者としてウィンド・パワー・エナジーと丸紅の2社を選定し、同年12月、これら2社の共同事業化を承認した。
    (2017年1月、丸紅が事業から撤退。同年6月以降に再度事業者を選定予定。)
  • 事業区域全体で、5MW(5,000kW)の大型風力発電施設を50基程度建設予定。
  • 総出力250,000kW、(年間稼働率を30%と仮定すると、一般家庭約18万世帯分(茨城県全世帯の約16%)の年間の消費電力に相当。)

管内のプロジェクト

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