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港・空港

みなとデータブック  

港の役割と暮らしとの係わり

新しい産業の拠点

(1)リサイクルや静脈物流の拠点

 廃棄物対策・環境対策の観点から、臨海部の土地を新しい循環型の都市に再構築する計画が進められています。
 具体的には、廃棄物を収集して資源化したり、廃熱をエネルギーとして再利用したりすることにより、廃棄物をゼロに近づけます(ゼロ・エミッション)。同時に、各種のリサイクル施設を集中することにより、コス ト縮減やリサイクル率の向上を図ります。これらの施設を港に立地させ、長距離大量輸送に適し、低廉で環境に与える影響の少ない海上輸送ネットワークで結び つけることにより、港が静脈物流の拠点となります。(リサイクル・ポート)

※静脈物流とは廃棄物やリサイクルに関わる物資の輸送をいいます。これに対し、一般の商品や原材料の輸送を動脈物流といいます。この呼び名は血液の循環において、栄養分を運ぶ流れを動脈、老廃物を運ぶ流れを静脈と呼ぶことから来ているものです。

リサイクルポート
リサイクルポート

ゼロ・エミッションイメージ図



(2)臨海工業地帯(コンビナート)

 日本に輸入される大量の原材料やエネルギー資源は、そのほとんどが港に陸揚げされますが、輸入した原材料を内陸部の工場等まで運ぶとコストや時間がかかってしまいます。
 そこで、港には臨海工業地帯(コンビナート)が発達してきました。 臨海部には、石油化学コンビナート、製鉄所、石油・ガスターミナル、火力発電所、パルプ工場などが立地し、各種の製品や電気、ガスなどのエネルギーが全国各地に供給されています。

石油化学コンビナート
石油化学コンビナート

製鉄所
製鉄所

火力発電所
火力発電所

オイルターミナル
オイルターミナル

ガスターミナル
ガスターミナル


 世界的な脱炭素化への動きや政府方針等を踏まえ、2050年カーボンニュートラル実現に向け、我が国の輸出入の99.0%以上を取り扱い、 CO2排出量の約6割を占める産業の多くが立地する港湾において、水素・燃料アンモニア等脱炭素燃料の大量輸入や貯蔵、利活用等、 脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化や臨海部産業の集積を通じて「カーボンニュートラルポート(以下、「CNP」)」を形成し、我が国全体の脱炭素社会の実現に貢献していきます。

カーボンニュートラルポート(CNP)の形成イメージ
カーボンニュートラルポート(CNP)の形成イメージ



(3)コンテナ物流の効率化に向けた取組〜CONPASの導入〜

 CONPASは、コンテナターミナルのゲート前混雑の解消やコンテナトレーラーのターミナル滞在時間の短縮を図ることで、 コンテナ輸送の効率化及び生産性向上の実現を目的としたシステムです。
 ゲート前混雑が深刻化する中、情報通信技術の活用により、ゲート手続やヤード内荷役作業の効率化を実現するため、横浜港において試験運用を実施し、 2021年4月より本格運用を開始しました。横浜港での運用結果を踏まえ、今後他港へも拡大予定です。
 また、港湾物流手続の電子化を図るCyber Portと搬入情報の事前照合等を行うCONPASにより、 港湾物流業務の効率化とコンテナターミナルのゲート前混雑の解消等を図り、港湾物流全体の生産性向上を目指します。


Cyber Port及びCONPASのポータルサイトの詳細につきましてはこちら→https://www.cyber-port.net/


CONPASのイメージ



関東地方整備局 港湾空港部 所在地 〒231-8436 横浜市中区北仲通5-57  横浜第2合同庁舎 14階