・令和6年9月26日 シールドトンネル築造に向けた立坑整備を実施中
今回は、JR東日本羽田空港アクセス線のシールドトンネル築造に向けた立坑整備についてご紹介します。
①立坑って?
立坑とは地下トンネルを整備するにあたり、工事用機械や資材の搬入、人の往来等を行うためのたて穴です。この立坑を所定の深さまで掘削した後、地下トンネルを横方向に掘削します。
今回のアクセス鉄道工事では、地表面から約20mの深さまで立坑を掘削し、立坑整備後に国の事業として整備する空港島内約1.9kmのシールドトンネル※を掘削することになります。
※シールドトンネルの全長約4.2kmのうち、空港島外約2.3kmはJR東日本が整備
②地盤改良工の実施
本立坑整備にあたっては、立坑下の地盤を安定させるために、地盤改良を実施する必要があります。まずは地盤改良に必要となる、くい打ち機の組立作業に着手しました。組み立てにはクレーンを使う必要がありますが、空港周辺においては航空機が安全に離着陸できるよう、建物や工事用機械等に対する高さ制限が設けられています。これを「制限表面」と言います。くい打ち機、クレーンともに、制限表面の高さより低く収まるように作業を計画、実施する必要があります。
2台のくい打ち機の完成後、立坑底盤の地盤改良に着手しました。地盤改良は、セメントに水を加えた溶液(スラリー)を、立坑下の土と混合させることで安定した地盤を造成する、機械撹拌(かくはん)工法で実施します。くい打ち機の先端には、土を混ぜ合わせるための撹拌翼が取り付けられており、この撹拌翼周辺からスラリーが吐出されます。
くい打ち機組立作業の様子(令和6年8月8日撮影)
受注者より提供:くい打ち機完成後の様子(令和6年8月21日撮影)
受注者より提供:地盤改良工の様子(令和6年9月6日撮影)
受注者より提供:くい打ち機先端の撹拌翼
JR東日本羽田空港アクセス線のシールドトンネル掘削開始に向け、着実に工事を進めて参ります。