■東京湾の開発保全航路

東京湾の中ノ瀬航路と浦賀水道航路が開発保全航路に指定されたのは、昭和53年4月のことです。

東京湾内の船舶の輻輳化や大型化、危険物輸送の増大に対応した海上交通の安全性確保のために「海上交通安全法」が昭和48年7月に施行されたことにより、中ノ瀬航路と浦賀水道航路の区域が明確化され、航路を航行するルールが定められました。
この2つの航路は、首都圏のみならず日本の経済や社会活動を支える非常に重要な航路となっていますが、浦賀水道航路には満潮時に殆ど水没している第三海堡が存在し、中ノ瀬航路においては航路区域内に一部浅瀬があるなど、海上交通安全法が制定された後も大型船通行の制限や海難事故が頻発し、航行の難所となっていました。このため、大型船舶が安全に航行できるよう航路内の障害物撤去や必要水深の確保するために、昭和53年4月に港湾法の一部を改正し、中ノ瀬航路全域と浦賀水道航路のうち第三海堡周辺海域を開発保全航路の区域に指定して、国自ら開発・保全することとされました。

開発保全航路に指定後、平成12年3月に漁業補償が締結されたことにより、本格的に「東京湾口航路事業」が開始されることになりました。
事業は、喫水20mまでの大型船が安全に航行できる水深として−23mを確保するために第三海堡の撤去と中ノ瀬航路を浚渫するもので、平成12年12月より着工し平成20年8月に完了しました。

第三海堡が撤去され中ノ瀬航路の浚渫が完了したことにより、今 後は航路機能を適切に維持・管理する必要があります。近年は、外貿コンテナ貨物量の増加していることや輸送船舶の大型化、危険物搭載船の増加などにより、海難事故に伴う航路閉塞による経済活動への重大な影響が懸念されることや航路障害物が発生した場合に速やかな撤去を実施できるよう、平成20年12月よりこれまでの開発保全航路の指定区域が拡大されました。
拡大された範囲は、航路機能に影響を及ぼす第二海堡周辺海域と浦賀水道航路全域となり、既存の開発保全航路と一体的に整備・管理を行うことになりました。

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改正前と改正後の詳細図は下記ををご覧ください
浦賀水道航路の開発保全航路指定区域について
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中ノ瀬航路の開発保全航路指定区域について
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■全国の開発保全航路

現在、全国で16の開発保全航路が指定されています。その中には、東京湾の中ノ瀬航路や浦賀水道航路、本州と九州間の関門航路のように、国際・国内海上輸送ネットワークを担っている大規模な航路から、熊本県の本渡瀬戸航路や沖縄県の竹富南航路のように規模は小さいながら地域の島々の生活を支える航路が指定されています。

全国の開発保全航路の紹介
全国の開発保全航路
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