浮遊ゴミだけではなく東京湾を汚す浮遊油の回収も、わたしたちの重要な業務のひとつです。平成9年7月2日、本牧沖でのパナマ船籍のタンカー「ダイヤモンドグレース号」の原油流出事故においては、第三管区海上保安本部からの緊急出動要請を受け、油回収船・清掃船が油回収作業に当たりました。
ダイヤモンドグレース号の油流出状況(写真提供/第三管区海上保安本部)
昭和45年 | タンカー「第一新風丸」浦賀水道にて衝突転覆事故 重油 約300KL流出 |
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昭和50年 | タンカー「栄光丸」中ノ瀬付近にて座礁事故 原油 約100KL流出 |
昭和58年 | タンカー「第11霧島丸」横浜沖にて衝突事故 ナフサ 約186KL流出 |
平成2年 | タンカー「No.3 ちとせ丸」袖ヶ浦沖にて衝突事故 航空燃料 約471KL流出 |
平成9年 | タンカー「ダイヤモンドグレース号」本牧沖にて座礁事故 原油 約1,550KL流出 |
油回収器は、船尾の双胴間中央に搭載されています。油を回収する際はこの装置を半分水面下に降ろし、シクロネと呼ばれる渦流式油回収装置に油を引き込みます。シクロネに引き込まれた油水は、回転しながら海水と油に遠心分離されます。さらに集まった油はポンプで吸い出され、分離タンクで高濃度の油として抽出され船体内部に貯蔵されます。
シクロネはその構造のシンプルさと回収効率の高さにより、国内外の作業船舶で採用され、高い実績をあげています。高粘度の油や高揮発性の油など多種多様な油に対応できるのもこの方式の特徴です。
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船首に備えられた2機の放水銃で、海面上の油膜をかく拌し気化させます。揮発性の高い油に効果があります。
吸着マットを海上に投下し、海上の油を吸わせてからスキッパーで回収します。
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